目次
- 1.第8章 「リコード法 認知機能を回復する」について
- 2.第8章 「リコード法 認知機能を回復する」備忘録
- 認知機能低下が既に出ている人は異常値が多い P256
- 異常値は正常値ではなく「最適値」に P257
- 対症療法だけでなく根治治療も P258
- まずは閾(しきい)値を超える事 P258
- 治療が早ければ早いほど、完全回復の可能性が高い P259
- ホモシステイン値を改善するには P260
- インスリン抵抗性を改善するには P261
- リーキーガットを予防し、腸内フローラを最適化 P268
- GI値が35未満の食事 P269
- フルーツジュースより繊維多の果物 P269
- バフーダトライアングル食品は避ける P270
- グルテンと乳製品はできるだけ避ける P271
- 解毒作用のある植物を摂取して毒素を減らす P271
- 良質の脂肪を食事に採り入れる P272
- 加工食品を避け自然食品を摂取 P272
- 魚は必須項目ではない P273
- 肉はメインディッシュではなく味付けとして P273
- プロバイオティクスやプレバイオティクスを取り入れる P274
- 消化酵素は有用 P275
- リコード法 サプリメント一覧 P275-P309
- AGE(終末糖化産物)の産生を最小限に抑える調理方法 P279
- 空腹時インスリン4.5超&空腹時血糖90超の場合 P186,P279
- 空腹時インスリン4.5超&ヘモグロビンA1c5.5%超の場合P279
- シナモンは血糖改善に効果的 P280
- αリポ酸は抗酸化物質 P280
- ピコリン酸クロムは血糖値を下げる P280
- ベルべリンは血糖値を下げる P280
- 座りすぎは認知力の低下を招く P280
- 定期的な運動は有益 P281
- 認知力に最適な運動 P281
- 最適な睡眠は認知機能の改善に不可欠 P282,P283
- 睡眠時無呼吸症候群の治療は必須 P283
- 眠れない時はメラトニン P283,P284
- メラトニン休暇は必要 P283,P284
- 考え事をして眠れない時はトリプトファン(trp) P284,P285
- 真夜中に起きる時はプロゲステロンを検討 P285
- 男性のプロゲステロン低値はテストステロンも P285,P286
- 逆流性食道炎でもプロトポンプ阻害薬は避ける P286
- ストレスで目が覚めてしまう場合 P286
- 質の良い睡眠を得るには P287,P288
- ストレスは認知機能を低下させる大きな要因 P288,P289
- ストレスは3型、MCI、SCIに特に悪影響 P289
- 認知力を最適化するストレス軽減策 P290
- 脳トレーニングの効果について P291
- 炎症は認知機能低下を進行させる重大要因の1つ P292
- 炎症を治癒させる方法 P293
- 新たな炎症を防ぐ方法 P293
- イブプロフェン等の非ステロイド系抗炎症薬は使わない P294
- 炎症の根本原因を取り除く P294
- 口腔内は清潔に P294
- 炎症マーカーが高いままなら詳細な検査が必要 P294
- リーキーガット(腸漏れ症候群)の治療は必須 P295
- リーキーガットの原因となる可能性がある物質等 P295
- 腸の損傷を治癒させる補完的な対策 P297
- 腸が治癒してからプロバイオティクス P297
- 腸内フローラの改善は認知力改善の重要な一歩 P299
- 鼻腔内フローラを改善 P299
- C4a数値高&3型症状又は副鼻腔の症状有なら要改善 P300
- MARCoNS等の病原菌かカビが存在すれば治療 P300
- 最適な鼻腔内フローラを取り戻す P301
- 病原菌の発生源を取り除く P301
- ホルモンバランスを整える P301
- 専門医と取り組むことが重要 P304
- 甲状腺機能の治療にはT4が使われる P304
- ヨウ素低値による甲状腺機能の低下時の対策 P304
- エストラジオールとプロゲステロンには脳保護効果 P305
- ホルモン値最適化は3型SCI、MCI患者等に重要 P306
- テストステロン値の最適化でシナプスの維持をサポート P307
- ストレスを抱えると海馬のニューロンがダメージ P308
- 高ストレス状況下でプレグネノロンの盗用が起きる P308
- 朝のコルチゾール値が低すぎる時、高すぎる場合 P309
- 水銀等の金属は認知機能を低下させる原因の1つ P310
- 亜鉛に対する銅値が高い場合の対策 P312
- 炎症マーカーを確認する事も大切 P313
- 高濃度の毒物暴露歴の手がかりは病歴のチェックから P315
- カビ菌が体内にいる検査結果が出た場合の対策 P317
1.第8章 「リコード法 認知機能を回復する」について
第8「リコード法 認知機能を回復する」は「P252-P319」の「全68ページ」で構成されている。
この章はリコード法を実践する為に必要な具体的かつ詳細な情報が書かれているリコード法実践の最重要章であると考えます。「リコード法を実践するには具体的にどうすれば良いのか?」の答えがこの章にあります。リコード法を実践するのであれば、この章はぜひぜひ押さえて頂きたいと思える章です。(なお、自分が参考になったと思える部分は備忘録に記載)
アルツハイマー病 真実と終焉 ”認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム
デール・ブレデセン (著), 白澤 卓二 (監修), 山口 茜 (翻訳),出版社:ソシム
2.第8章 「リコード法 認知機能を回復する」備忘録
認知機能低下が既に出ている人は異常値が多い P256
認知機能低下の症状が既に出ている人には血液化学検査で不十分な数値が10~25項目ある場合が殆どである。
対して、症状がない人ではおよそ3~5項目の数値がおかしいだけ。
これらの数値はリコード法に基づいて適切な治療を行えば、最適値に回復させる事が可能。
異常値は正常値ではなく「最適値」に P257
認知機能低下の根本的原因を改善するには、「異常値」を「正常値」にする事を目標とするのではなく、「最適値」(正常値とされる値より大きい場合が多い)を目標とする事。
これは早期の段階において、認知機能の低下をもたらすシナプスの破壊と保存のバランスを修正する為である。
(例)ビタミンB12
300pg/mL(一般的には正常値の範囲だが、リコード法の最適値ではない)
500pg/mL(リコード法の最適値の範囲である)
リコード法ではビタミンB12の「最適値」は「500~1,500pg/mL」とされている。
対症療法だけでなく根治治療も P258
炎症が進行中である証拠を見つけた時、その根本原因を除去(改善)する事なく、単に炎症だけを抑える事を続けた場合、目先は良くても長い目でみると悪化させる可能性有。
対症療法はもちろん有効だが、並行して、原因を特定し、根治治療をする事を決して忘れてはならない。
まずは閾(しきい)値を超える事 P258
閾(しきい)値とは、シナプス破壊から維持・保存へと変わる転換点。まずはこの転換点を超える事を目標に。転換点を超え続けいれば、病気の進行が止まるか、回復に向かう可能性がある。
治療が早ければ早いほど、完全回復の可能性が高い P259
明らかな症状がでる前に適切に対処する事が重要。
「アルツハイマー病予測診断」を行い、その問題に初期のうちに対応できるプログラムを行えば、完全回復の可能性がより高くなる。
「アルツハイマー病予測診断」とは、「コグノスコピー検査」(現状把握)の事。(推測)
「初期のうちに対応できるプログラム」とは、リコード法に準拠した運動・睡眠・食生活・症状に応じたリコード法準拠サプリメントを服用する事。(推測)
ホモシステイン値を改善するには P260
(ホモシステイイン値 要対策目安)
ホモシステイン値:6μmol/以上
(対策)
以下成分のサプリメントを検討。
活性型ビタミンB6(P5P):50mg/日(20~50mg)
活性型ビタミンB12(メチルバラコミン・アデノシルコバラミン):1mg/日
活性型葉酸(メチル葉酸):0.8mg/日(最高5mgまで)
3か月経過後にホモシステイン値を再検査。
再検査でホモシステイン値が6μmol/L以上の場合
→グリシンベタイン:500mg(B6,B12,葉酸は引き続き)
さらに3か月経過後(6か月後)にホモシステイン値を再々検査。
再々検査でホモシステイン値が6μmol/L以上の場合
ナッツ、牛肉、羊肉、チーズ、ターキー、豚肉、魚介類、甲殻類、大豆、卵、乳製品、豆類なとの食品を摂取制限する。(極力食べない)
インスリン抵抗性を改善するには P261
(インスリン抵抗性 要対策目安)
空腹時インスリン値:45mIU(国際単位)/L
ヘモグロビンA1c:5.5%超
空腹時血糖:93mg/dL超
(対策)
(1)食事:ケトフレックス12/3に準拠した食生活
(2)運動:有酸素運動&筋力トレーニング(1回:30~60分、5~6回/週)
(3)睡眠:7~8時間/日(睡眠時無呼吸症候群の可能性があれば優先治療)
(4)ストレスの軽減:瞑想、ヨガ、音楽、横隔膜呼吸法等々
リーキーガットを予防し、腸内フローラを最適化 P268
グルテンや乳製品等過敏性が出る食品を避ける事。過敏性のある食品はリーキーガットの一因となり、結果として炎症の原因となる。
リーキーガットとはから回復したら、プロバイオティクスやプレバイオティクスで腸内フローラ(微生物叢)を最適化する。
GI値が35未満の食事 P269
食事全体で。GI値(グリセミック・インデックス)が35未満になるようにする。
食事の大半は野菜になるはず。有機野菜、季節物、遺伝子非組換食品を積極的に選ぶ。
フルーツジュースより繊維多の果物 P269
トロピカルフルーツはGIが高いので極力避ける。
ベリー等のGIの低い食材を選ぶこと。
色とりどりの野生のベリー類、レモン、ライム、トマト、アボガド。
丸ごと摂取。
バフーダトライアングル食品は避ける P270
バフーダトライアングルとは特にダメージが大きい下記のような食事の3要素の事。
(1)単純炭水化物
(2)飽和脂肪(ココナッツオイル、MCTオイル等)
(3)繊維の欠乏
(例)チーズバーガー、ポテト、ソフトドリンク等
繊維質が不足すると炭水化物を吸収しやすくなり、それが炎症の引き金となり、インスリン値を上昇させる。炭水化物を摂取する場合には、先にサラダ等の繊維質の多い食べ物を摂取する事。
飽和脂肪はケトーシスを引き出すのに大変役立つが、線維が不足している状態で単純炭水化物と共に摂取すると、単純炭水化物と飽和脂肪が結合し、心血管疾患、インスリン抵抗性、認知症を生み出す。
(ココナッツオイルやMCTオイル等の飽和脂肪は空腹時にケトーシスを引き出すために活用するのが無難?)
グルテンと乳製品はできるだけ避ける P271
グルテンは大部分の人の腸内膜にダメージを与え、とりわけリーキーガット、慢性的炎症などにつながる。
乳製品は多くの人はそれが引き起こす炎症に対応できるが、リーキーガットと炎症は、アルツハイマー病の36の要因のうちの2つであり、シナプス保存と破壊のバランスを「破壊」の方へ傾ける2つの要因でもある為、その原因となりうるものは可能な限り避けた方が良い。
解毒作用のある植物を摂取して毒素を減らす P271
(解毒作用のある植物例)
コリアンダー、アブラナ科の野菜(ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ケール、ラディッシュ、カブ、クレソン、ルッコラ、大根、わさび、チンゲンサイ等)、アボガド、アーティチョーク、ビーツ、タンポポ、ニンニク、生姜、グレープフルーツ、レモン、オリーブオイル、海藻などがある。
良質の脂肪を食事に採り入れる P272
オリーブオイル、コールドプレス(低温圧搾)の多価不飽和脂肪酸油、ナッツ等に含まれる一価不飽和脂肪酸、MCTオイル。
但し、MCTオイルのような飽和脂肪酸についてはApoE4遺伝子を持つ人は摂取を避ける。
加工食品を避け自然食品を摂取 P272
パッケージの裏を見て、可能な限り「加工食品」を示す記載のないものを食べる。
魚は必須項目ではない P273
魚はケトフレックス12/3に含まれる「フレキシタリアンダイエット」の必須項目ではないが、オメガ3脂肪の供給源でもある。但し、高濃度の水銀やその他毒素を含む魚(マグロ、カジキ、サメ、キンメダイ等)が居る為、毒素の少ない「天然もの」をできるだけ摂取する事。
(例:サケ(天然物に限る)、サバ、カタクチイワシ、イワシ、ニシン、アジ)
肉はメインディッシュではなく味付けとして P273
タンパク質の必要量は男性50-70g、女性40-60g。摂りすぎ注意。
肉を食べるのであれば、放牧鶏や放牧牛の肉が良い。(肉の持つ炎症性を減らせる)
1週間に数日程度、少量(約57-85g)を摂取。
「卵」は平飼卵の方が良い。
プロバイオティクスやプレバイオティクスを取り入れる P274
(プロバイオティクスとは)
腸内フローラのバランスを改善し、カラダによい作用をもたらす生きた微生物のこと。サッカロミセス・ブラウディ―という酵母を食事に採り入れる方法もある。
(プロバイオティクス食品例)
キムチ、ざわークラフト、酢漬け、味噌汁、コンブ茶
(注:プレーンヨーグルトもプロバイオティクスだが、乳製品の為、摂取は避けた方が無難)
(プレバイオティクスとは)
ヒトに有益な作用をもたらす生きた微生物群であるプロバイオティクスの働きを助ける物質とそれらを含む食品。代表的なプレバイオティクスは、難消化性オリゴ糖(少糖)と一部の食物繊維がある。
(プレバイオティクス食品例)
クズイモ、タマネギ、にんにく、生の長ネギ、生の菊芋、タンポポの若葉など
(プレバイオティクス食品のポイント)
増やしたい最近の餌となるものを選択し、腸内から追い出したいバクテリアの餌となる食べ物を避ける。
消化酵素は有用 P275
胃酸逆流や検査数値の炎症反応、慢性的ストレスや胃酸減少、年齢が50歳を超えている場合等には、食事と一緒に消化酵素(カプセル)を摂取する事も有効。
消化酵素は脂肪の代謝に役立つ。
リコード法 サプリメント一覧 P275-P309
認知機能低下やその疑いがある場合、各検査値が最適にならない限りは、その症状に応じた適切なサプリメントの摂取を推奨。
(サプリメント成分一覧表)
成分名 | リコード法参考値 | 参照ページ |
ビタミンB1 | 50mg/日 | P276 |
パントテン酸 | 100-200mg/日 | P276 |
ビタミンB6(P5P) | 50mg(20~50mg)/日 | P261,P276 |
ビタミンB12(メチルコバラミン) | 1mg/日 | P261,P276 |
葉酸(メチル葉酸) | 0.8mg~5mg/日 | P261,P276 |
ビタミンC | 1000mg/日 | P276 |
ビタミンD | 2500IU~/日 | P276 |
ビタミンE | 400~800IU/日 | P276 |
ビタミンK2 | 100mcg/日 | P276 |
レスベラトロール | 100mg/日 | P276 |
ニコチンアミドリボシド | 100mg/日 | P276 |
シチコリン | 250mg×2回/日 | P276 |
ALCAR(アセチルLカルニチン) | 500mg/日 | P276 |
ユビキノール | 100mg/日 | P276 |
ピロロキノリンキノン(PQQ) | 10-20mg/日 | P276 |
オメガ3脂肪酸 | DHA 1000mg/日 EPA 500mg~1000mg/日 |
P293 |
コーヒー果実エキス | 100mg/日 | P277 |
アシュワガンダ | 500mg×2回/日 | P277 |
オトメアゼナ | 250mg×2回/日 | P277 |
ゴッコラ(ツボクサ) | 500mg×2回/日 | P277 |
ヤマブシタケ | 500mg×1~2回/日 | P277 |
ロディオラ | 200mg×1~2回/日 | P278 |
シャンカプシュピ | 茶さじ2~3杯/日 又は 2カプセル/日 |
P278 |
イボツヅラフジ | 300mg×2~3回/日 | P278 |
グッグル | 350mg又は750mg/日 | P278 |
トリファラ | 不明 | P278 |
ピコリン酸亜鉛 | 20-50mg/日 | P279 |
マグネシウム (マグネシウムグリシネイト 又は トレオン酸マグネシウム) |
マグネシウムグリシネイト:500mg/日 トレオン酸マグネシウム:2000mg/日 |
P279 |
シナモン | 小さじ1/4杯又は1g/日 | P280 |
αリポ酸 | 60~100mg/日 | P280 |
ピコリン酸クロム | 400μg~1mg/日 | P280 |
ベルべリン | 300-500mg×3回/日 | P280 |
メラトニン | 0.3~0.5mg(最高20mg)/日 | P283 |
トリプトファン | 500mg/日 | P284 |
クルクミン | 1000mg/日 | P293 |
プレグネノロン | 10mg~25mg/日 | P309 |
ビタミンB1:50mg/日
ビタミンB1は記憶の形成に必須であり、チアミン不足は「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」という物忘れに関与している為、健やかな認知力の維持には、血中の血清チアミン値を適切な値に保つことが必要。
パントテン酸:100~200mg/日
集中力や注意力が問題になった時に有用。
AGE(終末糖化産物)の産生を最小限に抑える調理方法 P279
AGE(終末糖化産物)が高値の食品を食べると、酸化ストレスや炎症、糖尿病やその他の慢性疾患の症状を作り出す。
AGEは食品を焼いたり、焦がしたり、揚げたり、茹でたりすると産生される。
空腹時インスリン4.5超&空腹時血糖90超の場合 P186,P279
インスリン感受性は「亜鉛」の数値に影響される。
亜鉛値:100未満
ピコリン酸亜鉛:20-50mg/日
2か月後に血糖を再検査する。
空腹時インスリン4.5超&ヘモグロビンA1c5.5%超の場合P279
ヘモグロビンA1c高値(5.5%超)は血糖管理が悪い事を反映。
RBC(赤血球)マグネシウムが5.2未満の場合
マグネシウムグリシネイト:500mg/日
又は
トレオン酸マグネシウム:2000mg/日sinamonn
シナモンは血糖改善に効果的 P280
シナモン:1日小さじ4分の1又は1グラム入りのカプセル
αリポ酸は抗酸化物質 P280
αリポ酸:60-100mg/日(ほとんどの人)
ピコリン酸クロムは血糖値を下げる P280
ピコリン酸クロム:400μg~1mg/日
ベルべリンは血糖値を下げる P280
ベルべリン:300-500mg×3回/日
座りすぎは認知力の低下を招く P280
「座ること」が認知力や体(特に心血管系の)健康に致命的であるという研究結果有り。
定期的な運動は有益 P281
リコード法において期待されている定期的な「運動」の効能は以下の通り。
・インスリン抵抗性を減少させる
・脳由来神経栄養因子(BDNF)の生産を増やすケトーシスを促進
・海馬を大きくする
・血管機能を改善する
・ストレス軽減
・睡眠を改善
・生まれたばかりのニューロンの生存率を高める
・気分を改善する
認知力に最適な運動 P281
ジョギング、ウォーキング、スピン、ダンスなどのエアロビクスとウェイトトレーニングをミックスすると良い。
1日45-60分、週に4-5回
最適な睡眠は認知機能の改善に不可欠 P282,P283
既存治療法を受けている軽度認知機能障害者(MCI)の中には「症状が改善する人」と「アルツハイマー病を発症」する人がいるという。
その違いは「睡眠の質」で、良い睡眠をとっている人は改善傾向にあるという。
睡眠時無呼吸症候群の治療は必須 P283
睡眠時無呼吸症候群の治療は、認知力向上の為だけではなく、心臓血管の健康にも重要で、逆流性食道炎(胃食道逆流症)を予防し、肥満や肺の病気になる確率を減少させる。
眠れない時はメラトニン P283,P284
睡眠薬は感情を弱め、脳を麻痺させてしまう為、眠れない時には「メラトニン」を使うのも1つの方法。
メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、全ての人の脳内で自然生成されているホルモンである。メラトニンは日常的に体内時計に働きかけることで、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用がある「睡眠ホルモン」。
就寝時にメラトニンの生理量(脳が賛成したものに匹敵する量の意)にあたる0.3-0.5mg服用すると、快眠&すっきり目覚めすくなる。
0.3-0.5mgで不十分な場合には、最大20mgまで増量しても大丈夫だが、量が多すぎると数時間はよく眠っても夜中に起きてしまい、その後眠れなくなる場合があるので注意。
メラトニン休暇は必要 P283,P284
1週間に1回は休憩する等、時々メラトニンの摂取を休んだ方が良い。
メラトニンは全ての人の脳内で自然生成されているホルモンである為、そのようにする事で、体自体がメラトニンを産生し続ける事ができるようになる。
考え事をして眠れない時はトリプトファン(trp) P284,P285
物思いに沈んだり、心の中の問題を解消できずモヤモヤして眠れない時には、就寝時にトリプトファン(Trp)500mgを服用すると軽減できる可能性がある。
また、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)はトリプトファン(Trp)より早く脳に入る為、代わりに5-HTPを100~200mg摂取しても良い。
但し、プロザックやゾロフト等といった抗うつ薬SSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)を既に服用中の場合には、トリプトファン(Trp)も(5-HTP)の服用は避ける事。(セロトニン症候群を発症する恐れがある為。)
真夜中に起きる時はプロゲステロンを検討 P285
真夜中に起きてしまう原因の1つにプロゲステロン値の減少がある。
もしも診断の結果、プロゲステロンの数値が低い場合、医師にバイオアイデンティカルの経口プロゲステロンを処方してもらい、就寝前に100mg服用。
男性のプロゲステロン低値はテストステロンも P285,P286
男性の場合、プロゲステロンの数値が低いと、プロゲステロンも低い可能性が高い。
これは、プロゲステロンがテストステロンの前駆体だからである。
テストステロン低値は認知機能低下の危険要因である為、男性は医師と相談して、テストステロン値の最適化を目指すべき。
逆流性食道炎でもプロトポンプ阻害薬は避ける P286
ケトフレックス12/3のプログラムに沿っていれば、逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)は通常であれば起きないが、もしも逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)になった場合でも、プロトポンプ阻害薬(PPI)は避ける。
なぜならば、プロトンポンプを抑えると胃酸分泌が強力に抑えられる為、認知症改善に必要な成分(亜鉛、マグネシウム、ビタミンB12やその他の必要な成分)が消化・吸収されにくくなるから。
消化酵素が胃の中の物を消化して、亜鉛、マグネシウム、ビタミンB12やその他の必要な成分と一緒に適切に吸収される為には、胃酸が必要なのである。
ストレスで目が覚めてしまう場合 P286
ストレスにより目が覚めてしまう場合、瞑想やリラックス効果の有る音を聞くプログラムを検討。このプログラムを聞くことによって、リラクゼーションやシナプス可塑性に関連した周波数に脳を促していく事ができる。(週5日程度、夜リラックスして横になり30分間プログラムを聞く)
質の良い睡眠を得るには P287,P288
・できるだけ部屋を暗くする(光は脳によるメラトニン生成を減少させる)
・できるだけ静かな環境を保つ
・電子機器の電源を切り、電磁場からはななれる
・眠る前にはくつろぐ
・早寝早起きの習慣(就寝前3時間空腹を考慮)
・就寝数時間前の運動は避ける
・日中早いうちに運動する
・就寝前のブルーライトは避ける
・カフェイン等は午後早いうちから飲まない
・ベッドルームにテレビは置かない
・夕食は軽めに
・水分補給をする(但し、就寝間際には大量の水は飲まない)
ストレスは認知機能を低下させる大きな要因 P288,P289
ストレスはコルチゾールの数値を上昇させる。
コルチゾールは数値が高いと脳に有毒で、特にアルツハイマー病患者はダメージを受けやすく、記憶を固定する役割を果たす海馬への影響が大きい。
またストレスは、認知力の低下やアルツハイマー病のリスク要因の数も増やす。
(血糖値、体脂肪、肥満リスク、炭水化物の欲求増大、リーキーガットとその結果の炎症、血液脳関門の透過性、カルシウムの放出、神経への過剰な刺激、心血管疾患リスク等)
また、ストレスはアルツハイマー病から脳を保護するシナプス保存要因をも攻撃する。
ストレスは3型、MCI、SCIに特に悪影響 P289
ストレスは認知機能低下の要因であるが、3型(毒物性)アルツハイマー病、MCI,SCIでは特に悪影響を及ぼし、急速に認知機能を悪化させる。
3型(毒物性)アルツハイマー病、MCI,SCIの認知機能低下の始まりは、大きなストレスがかかった時期と重なる事が多い。
認知力を最適化するストレス軽減策 P290
「瞑想」や「ヨガ」はコルチゾールを低下させ、海馬の委縮を防ぎ、大脳皮質の厚みを増やす働きをする有効なストレス軽減法。
「横隔膜呼吸法」は非常に簡単にできるストレス軽減法の1つ。(お腹から深くゆっくりと数回呼吸する。)
脳トレーニングの効果について P291
『ブレインHQ』を作ったマイケル・マージニック教授のグループがこの分野で群を抜いており、多くの論文が『ブレインHQ』の有益性を実証している。
認知機能の改善に必要な脳トレーニングは、「週5日/10分~20分/日」又は「週3回/1日30分」である。
『ブレインHQ』認知症予防に効果的な脳トレが無料で使えるネスレウェルネスアンバサダー!実際に体験してみた口コミ評判
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脳を鍛える|ネスレ ブレインHQプログラム
https://nestle.jp/brain-hq/kagayaki-pro/
炎症は認知機能低下を進行させる重大要因の1つ P292
炎症は認知機能低下を進行させる最も重要な存在の1つであり、アルツハイマー病のメカニズムを直接動かすエネルギーとなる。
炎症問題を解決する事が認知機能低下の回復には必要不可欠である。
炎症を治癒させる方法 P293
SPM Activeと呼ばれる製品のようなSPM(炎症収束作用を有する特異的メディエーター)サプリメントを利用する事。
新たな炎症を防ぐ方法 P293
オメガ3やクルクミン等の抗炎症物質が新たな炎症を防ぐのに役立つ。
オメガ3DHA(ドコサヘキサエン酸)を1000mgと同じ量のクルクミンを空腹時又は脂肪分と共に摂取する。
他に、生姜、シナモン、プレグネノロン、クローブ、タイムや、緑黄色野菜、ビート、ブロッコリー等の抗炎症食品を摂取する方法もある。
イブプロフェン等の非ステロイド系抗炎症薬は使わない P294
リコード法プロトコルでは。腸や肝臓にダメージを与える可能性のあるイブプロフェン等の非ステロイド系の抗炎症薬は使わない。
炎症の根本原因を取り除く P294
炎症が常に誘発されているのであれば、炎症を治療しても大して意味がない為、抗炎症物質への暴露を防ぐことが非常に重要である。
口腔内は清潔に P294
口腔内の不衛生も慢性感染症の原因になる可能性がある。
(口腔細菌がアルツハイマー病患者の脳内で発見されている。)
炎症マーカーが高いままなら詳細な検査が必要 P294
明らかに可能性のある要因を取り除いても炎症マーカー(CRP)が高いままなら、さらに詳細な検査が必要であり、自己抗体の検査をすべきである。
(リウマチ性関節炎、慢性ライム病、ダニ媒介性感染症やその他未診断の症状)
リーキーガット(腸漏れ症候群)の治療は必須 P295
リーキーガットを治療すると、全身性炎症の減少、栄養吸収の改善、免疫反応の促進、最適な腸内環境の維持が可能になり、ホルモンや神経伝達物質といった腸内フローラ(微生物叢)の産生物を増やす事につながり、結果として認知力低下の予防や回復に繋がる。
リーキーガットの原因となる可能性がある物質等 P295
・糖質
・グルテン(又はその他の穀物アレルゲン)、乳製品などに対するアレルギーや過敏症
・加工食品(炭酸水、人工甘味料、保存料、占領、結合剤等)に見られる化学物質に対するアレルギーや過敏症
・除草剤
・殺虫剤
・遺伝子組み換え作物の食品(GMO食品)
・アルコール
・抗生物質(経口薬あるいはCAFO(集中家畜飼養施設)産の減少を使用した動物主体の食品)
・抗炎症剤(アスピリン、イブプロフェンなどの非ステロイド系抗炎症剤)又はステロイド
・ストレス
腸の損傷を治癒させる補完的な対策 P297
以下の方法を3~4週間続ければ腸の状態は改善する可能性が高い。
・骨(有機放牧飼育動物や天然魚等)からとる出汁を飲む
・初乳カプセルを摂取する
・L-グルタミンカプセルを摂取する
・亜鉛カルノシンを摂取する
・SCD食事法
腸が治癒してからプロバイオティクス P297
腸が治癒したら食事にプロバイオディクスやプレバイオティクスを加える事を検討。
(まだリーキーガットが治癒していないのにプロバイオティクスを摂取すると、細菌の断片が血流に漏れる恐れがあるので注意)
腸内フローラの改善は認知力改善の重要な一歩 P299
腸内フローラが最適化されると、膨満感、便秘、下痢といった症状は治まり、炎症の重大な発生源は取り除かれ、毒素も効果的に排除される状態になってくる。
腸内フローラを改善させる事は、認知力の改善に向けた重要な一歩となる。
鼻腔内フローラを改善 P299
腸内フローラが改善されたら鼻腔内フローラの改善に取り組む。
鼻腔内フローラの改善は認知力低下に関して非常に重要。
脳に真っ先に通じるのは鼻腔である。
C4a数値高&3型症状又は副鼻腔の症状有なら要改善 P300
もしも臨床検査結果がC4a(生物毒素で上昇する免疫系の構成物質)の数値が上がっており、且つ、3型アルツハイマー病を疑う症状又は慢性副鼻腔炎の症状があれば、副鼻腔や鼻咽腔フロ-ラの改善に取り組むことが重要。
(検査や改善方法等の参考サイト:R.シューメイカ博士のWebサイト:英文)
MARCoNS等の病原菌かカビが存在すれば治療 P300
もしも検査の結果、MARCoNS(多剤耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌)等の病原菌かカビが存在すれば、まずはそれを治療すべき。
MARConSにはBEGと呼ばれる副鼻腔スプレーが効果的。(バクトロン0.2%、エデト酸2ナトリウム(EDTA)1%、ゲンタマイシン3%)
カビ菌種は抗真菌薬のイトラコナゾール、免疫増強剤のグドゥチ(イボツヅラフジ)で治療できる。
最適な鼻腔内フローラを取り戻す P301
最適なフローラ(微生物叢)を取り戻すには以下の方法があり、保護微生物がMARCoNSのようなダメージを与える最近の再発を防いでくれる。
・ProbioMax ENT やRestoreなど、鼻や副鼻腔の為のプロバイオティクスを利用する。
・キムチ汁を鼻にぬりつける(痛そうだけど本当に大丈夫・・・?)
病原菌の発生源を取り除く P301
長時間過ごしている場所にカビが生えたら、それを取り除く必要がある。
仕事場と家庭がカビにさらされると、認知機能低下などカビが関連する病気が実証されている。
ホルモンバランスを整える P301
ホルモンが最適な数値に到達する事は最も効果的であり、リコード法においても最重要パートであるが、最適化に関しては最も難しい部分でもある。
認知機能の最適化や認知力の低下を回復させる為、リコード法における目標数値は「(一般的に)正常とされる範囲内」ではなく、各ホルモンがリコード法において「最適な数値」とされる値に達する事が必要である。
専門医と取り組むことが重要 P304
ホルモンはお互いに影響しあう為、単にひとつひとつを見るのではなく、ホルモン全体の協調を考慮しなくてはならない。すべてを最適化する事で、全システムが最高の力を発揮し、認知力もベストの状態になる。
なので認知機能の低下を予防・回復する為には、その筋の専門医の力を借りてホルモン値全体を最適化できるよう取り組む事が重要である。
甲状腺機能の治療にはT4が使われる P304
認知機能が低下した多くの患者は、甲状腺機能が不十分。
通常の治療にはT4(レボチロキシン、シンスロイド)が使われるというが、効果的にT3に変換されるかどうかはわからない為、T3TOT4を組み合わせたものを服用する事が好ましいとの事。
症状と検査結果を随時確認しながら用量の最適化を行うとされている。
ヨウ素低値による甲状腺機能の低下時の対策 P304
ヨウ素値を調べて低い場合にはヨウ素の錠剤を1粒/日飲むか、コンブなどのヨウ素含有食物を食べるのも1つの方法。
エストラジオールとプロゲステロンには脳保護効果 P305
エストラジオールとプロゲステロンには脳保護効果、有益な認知効果、アルツハイマー病を進行させる分子バランスへの直接的効果がある。
その為、エストロゲンはアルツハイマー病の治療薬としての可能性を評価された。(但し、効果が認められたのはエストロゲン自体ではない)
エストラジオールはプロゲステロンとのバランスが保たれていない場合、子宮がんや乳がんのリスクを高める。
よって、これらのホルモン値が低い場合には、認知機能低下関連に携わった事のあるこの領域の専門医に相談するとよい。
ホルモン値最適化は3型SCI、MCI患者等に重要 P306
ホルモン値を最適化する事は、3型のSCI、MCIやアルツハイマー病の女性にとって特に重要。
多くの3型患者で認知力の変化が閉経期、あるいは閉経周辺期に起きている。
3型アルツハイマー病の特徴があるなら、バイオアイデンティカルHRTについて医師と話し合う事を推奨。
テストステロン値の最適化でシナプスの維持をサポート P307
テストステロン値が適正値になく(低すぎる場合)、認知機能低下やそのリスクがある場合には、テストステロン値の最適化について医師と相談するのも一選択肢。
(テストステロンの最適化を止める時には急にやめない事。急にやめると認知機能低下を引き起こす)
男性の場合:総テストステロン値6pg/ml未満の場合。
女性の場合:総テストステロン値30~70ng/dlの場合。(単位の違いに注意)
ストレスを抱えると海馬のニューロンがダメージ P308
ストレスを抱えると、副腎が始動し、コルチゾール値が高くなって海馬ニューロンがダメージを受ける。対策は、副腎ホルモンの数値を高くも低くもない最適値に持っていくことである。
高ストレス状況下でプレグネノロンの盗用が起きる P308
プレグネノロンはエストロゲン、テストステロン、コルチゾール等の源となるマスターステロイドであるが、ストレスのある状況では、体はコルチゾールを産生する為、プレグネノロンを『盗用』するので、その反作用としてエストラジオールやテストステロンの産生能力が低下するという。
その対策として、市販されているプレグネノロンのサプリメントを利用して数値を最適化する事も選択肢の1つ。リコード法書籍P309によると、1日10mgからはじめ、徐々に25mgまで増やしていくか、プレグネノロン値が50~100ng/dLになるよう最適化するのも1つの方法。
朝のコルチゾール値が低すぎる時、高すぎる場合 P309
朝のコルチゾール値が低い(8mcg/dl未満)の場合、ストレスへの反応が鈍い兆候である為、精査した方が良い。
コルチゾール値が高い場合(18mcg/dlを超える場合)は、現在感染症にかかっているなど、認識されていない大きなストレス要因があるか精査すべきである。
水銀等の金属は認知機能を低下させる原因の1つ P310
アルツハイマー病を含む認知木のの低下は、シナプスの保存と破壊プロセスの不均衡が原因であり、水銀はその原因の1つである。
水銀値(特に無機水銀)が高い場合は、生物学的歯科医にアマルガムを取り除いてもらう事も有効。
また、体内システムから水銀を取り除く事も必要。効果的な方法の1つはクイックシルバーサイエンティフィック社が開発した「Nrf2」と呼ばれる位dン詩を活性化するパルス療法があり、水銀、鉛、ヒ素、鉄など毒性を有する可能性のある金属を体内から除去するのに役立つ。
亜鉛に対する銅値が高い場合の対策 P312
ジョージ・ブリューワー教授の研究から、亜鉛の欠乏と銅の過多を治療することが認知力の改善につながる事が明らかにされている。
亜鉛に対する銅の割合が高い場合、比率が1.3:1未満まで低下するよう亜鉛値を上げ、銅値を下げるのが有効。(比率は通常「1:1」であるべきで、両方とも100mcg/dl)
亜鉛/銅値の改善には以下の対策が有効。
(1)亜鉛ピコリネート:25-50mg/日(毎日摂取。但し、50mgを超えない事)
(2)抗酸化物質αリポ酸:30-60mg/日(銅の上昇に関連した酸化ダメージの予防)
(3)ビタミンC:1,000mg~3,000mg/日(キレートして銅を取り除く)
(4)ピリドキシン(ビタミンB6):100mg/日(解毒効果を高める)
(5)マンガン:15-30mg/日(酵素の抗酸化効果をサポート)
(6)ストレスの低減
(7)銅を多く含んだビタミンを避ける
炎症マーカーを確認する事も大切 P313
慢性的炎症が、高い銅/亜鉛比や認知症低下の原因となる為、炎症マーカー(hs-CRPなど)を確認する事も大切。
高濃度の毒物暴露歴の手がかりは病歴のチェックから P315
チェック項目例
・全身麻酔実施の有無と回数。
・マグロ、メカジキ、サメなどの水銀含有量が多い魚を食べる頻度。
・家、車、職場のカビ存在の有無
・加工食品や有機食品以外の食品摂取の有無と頻度
・ダニに噛まれた事があるか
・薬を飲んでいるか
・逆流性食道炎の治療剤でプロとポンプ阻害薬(PPI)を飲んでいるか
・アルコール摂取量のチェック
・化粧、ヘアスプレー、制汗剤の使用の有無
・汗の量のチェック
・便通
・900g/日以上の精製水を飲むか
カビ菌が体内にいる検査結果が出た場合の対策 P317
1、副鼻腔内フローラを治療する
病原菌に関連する生物毒素を不活化して排出し、3型アルツハイマー病、MCI、SCI患者の認知力のを向上させる方法例
(1)グルタチオンの静脈内投与
強力な抗酸化剤であり、購毒素作用のあるグルタチオンの静脈内投与は、精神状態の改善に即効性があるが、通常数時間しか持続しない。それでも週3回の点滴は認知力の持続的向上につなげられる可能性がある。
また、リポソームグルタチオン、ネブライザー投与のグルタチオン、あるいはNアセチルシステインのカプセルでグルタチオンを増加しても良い。
(2)デトックス促進食品の摂取
アブラナ科の野菜(ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ類、カブ、クレソン、大根、ワサビ、チンゲンサイ等)、アボガド、にんにく、生姜、グレープフルーツ、レモン、オリーブオイル、海藻等。
(3)腸内毒素の排除
コレスチラミン、ウェルコール、グッグル、クロレラ等を活用
(4)バイオアイデンティカルホルモンの最適化
生物毒素関連の病気を持つ患者の場合、バイオアイデンティカルホルモン(女性ホルモン、黄体ホルモン、男性ホルモン等)の最適化によって改善が期待できる。
2、副鼻腔内フローラを最適化する
3、病原菌の発生源を取り除く