グリセミック・インデックス(GI値)とは

グリセミック・インデックス(GI値)とは

グリセミック・インデックス (glycemic index) とは、GI値グリセミック指数とも呼ばれ、食品ごとの血糖値の上昇度合いを間接的に表現する数値である。
一般的に、GI値が高い食品ほど、摂取時に血糖値が短時間で急上昇しやすく、GI値が低いほど血糖値の上昇が緩やかである。

GI値の測定基準について

食品の炭水化物50グラムを摂取した際の血糖値上昇の度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表す。血糖値の時間変化をグラフに描き、その曲線が描く面積によってGI値を計算する。
GI値=(「試料」摂取時の血糖値上昇曲線の面積/「ブドウ糖」摂取時の血糖値上昇曲線面積)× 100
基準試料(この場合はブドウ糖)が異なればGI値は当然変化する。欧米では主食である白パン、日本では米飯が基準となる事がある。どちらも糖質を多く含み、精製されているため血糖値が上昇しやすい食品である。

上昇速度やピーク値は低くても、長時間血糖値が上がる食品は面積が多くなりGI値が高くなる。 また、砂糖のように急激に高い血糖値へ上昇し、大量のインスリンを分泌し、速やかに下降するような試料は面積が小さくなりGI値は低くなる。

つまりGI値は、血糖値の急上昇によるインスリンの過剰分泌と急降下、及びピーク値の影響度合を表現できない値と言える。 当然ながら健常者で測定しているデータは糖尿病患者には参考にならない。(ただし糖尿病患者を対象とした研究もある)

一般的にグルコースを多い割合で含む食品ほど血糖値が急上昇しやすくGI値が高くなる傾向にある。同時に水分を摂取すると小腸へ素早く移動するため上昇しやすい。逆に、タンパク質や脂質、食物繊維を多く含む食品は血糖値が緩やかに上昇して下降しにくい傾向になり、いわゆる腹持ちの良い状態になる。これは、胃に滞留しやすくなったり、障害物となって小腸からの吸収を遅延させるためである[2][3]。

グリセミック指数は食品単品での測定であるが、実際の食事では複数の食材や調理法を組み合わせるため血糖値の上昇度合いが大きく変化する。例えば、茹でたジャガイモ、フライドポテト、肉ジャガではグリセミック指数が大きく異なる。また、肉や魚などの「食べる順番」によってインクレチンの分泌パターンが変化し、血糖値の上昇度合いが変化する[4]ため、やはり食事全体のバランスが重要である。

GI値は一食分あたりではなく「炭水化物50gあたり」の試料で比較するため、比較試料の重量にも気を付けるべきである。具体的には、ウドン約88g、ソバ約70g、砂糖50g、スイカ約660gを比較する事になる。炭水化物の非常に少ない肉類などは実質的に測定不可能である。例えば豚モモ肉は100gあたり炭水化物量が0.2gのため、およそ25kg摂取しなければ測定できない。絹ごし豆腐は100gあたり炭水化物が2gなので、おおそ2.5kg摂取しなければ測定できない。インターネット上では基準試料を表示せず、他のサイトから引用した不正確な値を掲載しているサイトが多々見受けられるため注意が必要である。

参考になるサイト

  • GIについて学ぼう|大塚製薬
    https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/glycemic-index/
  • GI値って何?太りにくい炭水化物の選び方 BASE FOOD MAGAZINE
    https://basefood.co.jp/magazine/column/article/1566/

(出典・引用)

グリセミック指数 - Wikipedia

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