目次
1.第12章 「変化への抵抗 マキャベリ、ファインマンに会う」について
第12章「変化への抵抗 マキャベリ、ファインマンに会う」は「P375-P396」の「全22ページ」で構成されている。
12章はリコード法書籍の「最終章」となります。(12章の後には付録等があります)
この章にはデール・ブレデセン博士がアルツハイマー病を治療できる画期的治療法になる可能性を秘めている「リコード法」を普及させる為に乗り越えていかなければならない様々な「障壁」に関する事が書かれている。
後半にはリコード法に関する疑惑や不信に関する「Q&A」が書かれており、リコード法が超えていかなければならない障壁の存在を感じさせる内容になっている。
12章のタイトルとしても使われている「マキャベリ(ニッコロ・マキャベリ)」、「ファインマン(リチャード・ファインマン)」(下記)の言葉を用いて、デール・ブレデセン博士の今の心境を表している。
ニッコロ・マキャベリの言葉 P375
新たな秩序の導入を率先することほど、着手が難しく、実行に危険を伴い、成功が不確かなものはない、ということをわすれてはならない。なぜなら革新者にとっては、古い秩序のもとで、良い思いをしてきたすべての人が敵であり、新たな秩序の元でもうまくやれそうな人ですら、どっちつかずの味方に過ぎないからである。(ニッコロ・マキャベリ)
リチャード・ファインマンの言葉 P375
ある技術を成功させたいならば、PRよりも現実を優先させよ。大いなる自然を欺くことはできないのだから。
早期治療でより回復の可能が高くなる P381
認知機能の低下が早期の段階ほど、特に回復する可能性が高くなる為、リコード法プログラムをできる限り早く始める事が極めて重要。
始めるのが遅い程、回復は難しくなる P382
始めるのが遅い程認知機能低下の回復は難しくなる為、今はそれほど悪くなくても、待たずにプログラムを開始する事。
グルテンは認知機能低下のリスクを増加 P271,P383
グルテン(小麦等を含む食品)は大部分の人の腸内膜にダメージを与え、とりわけリーキーガット、全身性炎症、慢性的炎症などにつながる。
血液脳関門にも障害を与える可能性があり、認知機能低下のリスクを増加へと導くものなので、避けた方が良い。
但し、グルテンフリーの代替品を選ぶ際には、「米粉」やその他「GI値の高い食材」を選ばないよう注意が必要。(リーキーガットを避ける為に糖尿病を発症しては意味がない。)
最初の改善が現れるには3~6か月を要する
効果がいち早く出る人もいるが、一般的にリコード法プロトコルを行って最初の改善が現れるには3~6か月を要する。
何年もかかって受けたダメージを回復するのは一晩ではきかない。
臨床検査値改善後も認知機能が改善しない場合 P387
最適化したプロトコルを少なくとも6か月間遵守し、臨床検査値は改善したにもかかわらず、認知機能の改善が見られなかった場合には、何かが見落とされている。
理由なく認知機能が低下し、苦しむ事はないので、検査評価とプロトコルの微調整を続ける事が重要。
患者の改善に役立ったかが重要 P390
医学的治療の有効性を評価する唯一の評価方法は、「患者の改善に役立ったかどうか」という事。
人の不幸を食い物にする模倣者には注意 P390
模倣者たちが、自分のお金儲けの為にこの領域に何の専門知識もなく、現在のプロトコルに何の知識が無くても、同じプロトコルを提供すると称する会社を始めたりしているケースが確認できている為、注意が必要。