アルツハイマー病 真実と終焉 第4章 備忘録

1.第4章 「アルツハイマー病になる方法 入門編」について

第4章奇跡の回復!患者が語る認知症体験」は「P73-P89」の「全17ページ」で構成されている。
一見「アルツハイマー病になる方法」というタイトルを見て、「なんだこれ?!」と思った方も少なくないのでは。もちろん本当にアルツハイマー病になる事を推奨している訳でも、方法の指南をしている訳でもないのでご安心を。ありふれた現代人の生活スタイルを例にしてアルツハイマー病の因子が、自分のどれだけ沢山あるか注目してもらう為、病気になる生活習慣とその理由をある種のチェックリスト?のようなストーリーで書かれている。
その後はアルツハイマー病は自分で予防できる真面目な情報(概要的なもの)が掲載されてている。(自分が参考になった部分は備忘録に記載)

★備忘録 注意事項(備忘録を読む前に必ずご一読ください)★

アルツハイマー病 真実と終焉 ”認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム

デール・ブレデセン (著), 白澤 卓二 (監修), 山口 茜 (翻訳),出版社:ソシム

アルツハイマー病 真実と終焉(アマゾン)

2.第4章 「アルツハイマー病になる方法 入門編」備忘録

逆流性食道炎の薬(プロトポンプ阻害薬)の使用中止 P74

胃酸を減らすと亜鉛マグネシウムビタミンB12等の需要な栄養の吸収が損なわれる

認知機能の低下は3つの脅威に対する脳の防御反応の結果 P79

認知機能の低下は、主に脳に対する3つの脅威炎症脳必須栄養素の不足毒物への暴露)に対する防御反応の結果である。
3つの脅威のうち2つ(「炎症」と「脳必須栄養素の不足」)は、日常の食事日常の活動遺伝子ストレスへの暴露その対応に繋がっている。

脳の「炎症」を予防・低下させるには P80

炎症は攻撃に対する体の応答。病原体や糖化タンパク質トランス脂肪など非炎症性ストレス原因の場合もある。
体が病原体と闘うとき、体がとる1つの方法が免疫システムの活性化。病原体がいる区域に免疫システムがあふれ出て、白血球が病原体を飲み込んで貪食する。
これは正常な炎症プロセスの一部だが、その脅威が慢性的で炎症性反応が継続的に活性化されると問題になる。
侵入する病原体へ体が反応する方法の一部に、アルツハイマー病の原因とされていた「アミロイド」の産生がある。
アミロイド」は本来は病原体から体を守る強力な病原体戦闘兵士なのだが、慢性的な炎症によって最終的に過剰になり、結果として、アミロイド」自身が保護するはずだった「シナプス」と「脳細胞」をも殺してしまう
よって、認知機能を回復させるには、潜在的な炎症に対処し、免疫システムを最適化し、慢性炎症を減らせば良い

トランス脂肪酸は炎症の原因 P81

炎症トランス脂肪酸を摂っても引き起こされる。
トランス脂肪酸を摂取すると、胃腸がダメージを受け、リーキーガットを引き起こすと、体は炎症反応を開始する。

グルテンや乳製品も炎症の原因 P81

胃腸のダメージは、グルテン(麺類等)や乳製品の消化でも良く起こる
このように胃腸がダメージをうけている状態では、消化管に微細な穴が生じ、食費やバクテリアの断片が血流にのってしまう。免疫システムがこうした食品の断片を外部侵入者と判断して攻撃する為、炎症を引き起こす。

カビや砂糖は慢性的な炎症を引き起こす P84

危険なカビ毒(マイコトキシン)に絶え間なく曝されたときや定期的に砂糖のような炎症誘発性の食品を摂取し続けても慢性的な炎症を引き起こす。

リコード法で慢性的な炎症を抑える P84

リコード法は現在進行中の感染炎症誘発する食品除去して慢性的な炎症を抑える事も、プログラムの1つに組み込まれている。

人間が処理できる砂糖の量はわずか15g/日 P84

人間が進化の過程で処理できるようになった砂糖の量はわずか1日15g。(砂糖を多く含む缶ジュース(350ml)の半分に含まれる砂糖の量よりも少ない)

体は過剰な糖を毒とみなす P84,P85

炎症糖毒性により起きていると、通常はインスリン抵抗性を伴う。
私たちの体は過剰な糖を毒とみなす。だからこそ、血中の糖濃度があがると、血中と組織内の糖濃度を下げる為、血糖値を下げる効果を持つインスリンの分泌等、すばやくいくつものメカニズムを活性化させる。
余った糖は脂肪に変換されて蓄えられるが、その際「アディポカイン」を産生する為、それも脳にダメージを与える要因となる。

過剰な糖はインスリン抵抗性を高める P85

グルコース(ブドウ糖)値の上昇に対して、膵臓(すいぞう)はインスリンの産生を増やして、色々な方法でグルコース(ブドウ糖)を細胞内に押し込むが、慢性的にインスリン値が高い状態に直面すると、体は単純にその反応を低下させ、インスリンの効果に抵抗性を示すようになる。

インスリン過剰分泌はアミロイドβの分解に重大な支障 P85

インスリン分子が仕事を終えて糖を低下させると、体は血糖値が低くなりすぎないよう、インスリンを低下させる為、インスリン分解酵素(IDE)を分泌するが、インスリン分解酵素(IDE)はインスリンを分解するだけでなく、脳に蓄積する「アミロイドβ」を分解する役割も併せ持つ。しかし、インスリン分解酵素(IDE)は一度に両方の分解はできない為、インスリン分解酵素(IDE)がインスリンを分解している間は、アルツハイマー病の原因の1つとされている過剰なアミロイドβの分解ができなくなる
インスリンが慢性的に高いレベルにあると、インスリン分解酵素(IDE)が不要なアミロイドβを分解する余裕が無くなり、アミロイドβが脳内に過剰に蓄積し続ける事になり、結果アルツハイマー病のリスクが上昇する。

インスリン抵抗性を低下させる事は大変重要 P86

リコード法の最重要部分インスリン抵抗性を低下し、インスリン感受性を回復し、血糖値を低下させて、それにより代謝を最適に回復する事

炎症原因を除去すれば脳のダメージは阻止 P86

慢性的な炎症」と「インスリン抵抗性」を低下させて炎症を除去すれば、アミロイドを蓄積させていた脅威が取り除かれる事になり、脳のダメージは阻止される。

脳を強くするには P87

脳のダメージに対する抵抗力を高め、脳を最も良い状態で動かすには、神経とシナプスの補助因子(特定のホルモン、栄養素、栄養のある食品等)が必要。

シナプスを強化する化合物 P87

脳由来神経栄養因子(BDNF)
 →運動で増やせる。
ホルモン(エストラジオール・テストステロン)
→処方箋又は栄養補助食品で最適化可能。
ビタミンD3葉酸(メチル葉酸)
 →サプリメント最適化可能

シナプス強化化合物が欠乏するとアミロイドを産生 P88

シナプスニューロン強化する脳由来神経栄養因子(BDNF)等が欠乏すると、アミロイド産生して反応する。

認知機能低下を回復させる原因のチェックリスト P88

認知機能の低下を回復させたいなら、以下の全てをチェックし、適切に対処しなければならない。
炎症
インスリン抵抗性
・ホルモンの減少
・ビタミンDの低下
・BDNF(及び類似の神経栄養素)の低下
・その他重要な補助栄養素と栄養因子の低下

アミロイドは毒素から脳のニューロンを守ろうとする P3,P88

銅や水銀等の有毒金属や、カビが代謝の過程で産生したマイコトキシン等の生物毒素脳に侵入すると、アミロイドはこれらの毒素と結合して不活化し、脳のニューロンを守ろうとする
そして毒素による脳への脅威が収まらず長く続くと、脳を守る為に自分で生成した「アミロイド」が過剰になり、脳神経を防衛する為のシステムが、逆に脳神経を破壊するという「本末転倒」状態に陥ってしまう。

認知機能を回復させる基本的な流れ P89

認知機能を回復させるには、アミロイド過剰に産生されている原因を除去してアミロイドを大量生産する理由をなくし、毒素をデトックスし、シナプスを保護する。
手順は以下の通り。
(1)原因(炎症脳の必須栄養素の不足毒物暴露)を特定し、除去。
(2)原因を除去後、体内に蓄積されている毒素があれば体内から排出(デトックス)
(3)脳に蓄積しているアミロイドを除去。
(4)破壊されたシナプスを修復し、新しいシナプスや、残っているシナプスを保護。

(例)水銀(アマルガム)が原因の3型(毒物性)アルツハイマーの場合
 1)歯科医院アマルガム安全に除去し、発生源を取り除く
(水銀を多く含む魚等も摂取しない)
 2)既に体内に取り込まれた水銀デトックスして除去。
(DMSA,DMSP,チオラ錠100,デトックス促進食品、デトックス関連サプリ等)
 3)アミロイドの除去
アミロイド除去サプリメント等)
 4)シナプスの保護・再生
シナプス保護・再生関連サプリメント等)

リコード法は治療の集中砲火 P89

アルツハイマー病のような慢性の複合疾患にはたくさんの原因がある為、単純に薬1錠ではない個別化したプログラムが「最適な治療法」になる。
リコード法1つの異常を標的とした特効薬ではなく、認知機能を低下させる多数の原因を一斉に標的とした治療の集中砲火である。

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