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本サイトは書籍「アルツハイマー病 真実と終焉」(デール・ブレデセン 著、 白澤卓二 監修、 山口茜 翻訳)を片手にリコード法を行いたいと思っている人をサポートする為のサイトです。もしも書籍を未購入の方は事前に書籍「アルツハイマー病 真実と終焉」をご購入して頂けますようお願い致します。(未購入者の閲覧はご遠慮ください)
目次
1.睡眠の「質」の改善方法について
リコード法において、「良質の睡眠」を得られるようにする事は、認知機能を向上させる為に必要不可欠とされている項目です。
通常の治療を受けている軽度認知機能障害者(MCI)の中には「症状が改善する人」と「アルツハイマー病を発症」する人の2パターンが存在するそうです。
その違いは「睡眠の質」
良い睡眠をとっている人ほど改善傾向にあるとの事。
この事からも睡眠の「質」を改善する事が、認知機能を向上・回復させるのにいかに重要かがわかると思います。
リコード法書籍においてもその重要性について触れられており、睡眠を最適化し、脳機能を改善する具体的な方法が記されています。
このページに掲載されている情報を参考に睡眠の質を改善し、「良質の睡眠」をリコード法推奨値である「7~8時間/日」取れるよう、心がけてみてください。
このページではリコード法の視点で「睡眠の質」を最適化する方法について、できるだけわかりやすく解説したいと思います。
2.睡眠の質を改善する前にやるべき事
睡眠時無呼吸症候群であれば最優先で治療
もしもあなたが「睡眠時無呼吸症候群」であれば、その治療は必須項目です。
もしもあなたが寝ている時に「呼吸が止まる事がある」「いびきがひどい」等と言われた事があったり、起床後、毎日頭痛に襲われたり、長時間寝たはずなのに日中もひどく眠い等の症状があれば、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性を疑ってください。
睡眠時無呼吸症候群の可能性があれば、念のため全国にある睡眠時無呼吸症候群を検査できる対象病院に依頼し、検査してもらった方が良いと思います。
睡眠時無呼吸症候群と診断されれば健康保険で治療する事が可能になります。
睡眠時無呼吸症候群について、アメリカにおける研究報告では、低酸素ストレスを与えると脳内にアルツハイマー病の原因といわれている「アミロイドβ」が増えるといわれており、また、認知症患者の9割が睡眠時無呼吸症候群だったとの報告もあります。
睡眠時無呼吸症候群がいかに良質な睡眠を妨げ、認知機能にも悪影響を及ぼすものであるかがご理解いただけたのではないでしょうか。
もしも睡眠時無呼吸症候群の疑いがあれば、最優先で検査する事をおすすめします。
3.質の良い睡眠のための環境を整える
リコード法書籍で挙げられている質のよい睡眠の為の環境は以下の通りです。
- できるだけ部屋を暗くする。
- できるだけ静かな環境を保つ。
- 眠る前にはくつろぐ。
- できるだけ夜中の12時をまわる前に寝る。
- 就寝前数時間の運動は避ける。
- 就寝前のブルーライトは避ける。
- カフェイン等の刺激物は午後早いうちから飲まないようにする。
- 夕食は軽めにすます。
- 水分補給をする。但し、夜中にトイレに走らなくても良いように、就寝間際に大量の水を飲まない。
4.睡眠薬は使わずサプリメントを活用する
一般的な睡眠薬は感情を弱め、脳を麻痺させ、認知機能を損なわせる可能性があるものである為、非推奨とされている。
代わりとなるのが人間の脳で産生している「メラトニンのサプリメント」を活用する方法。
もう1つのサプリメントして挙げられているのが、トリプトファン(Trp)(又は5-ヒドロキシトリプトファン)のサプリメントを活用する方法です。
(プロゲステロン等は医師の診察が必要な為、割愛)
メラトニンについて
通常、夜になると脳はメラトニンを産生するが、これはその場が位場合だけで、光にさらされるとメラトニン産生が止まってしまうという。また、年を取るにつれてメラトニンの産生量も落ちるとされています。
夜になっても光に囲まれている現代人の生活はメラトニンの産生が止まり、睡眠に悪影響を与えているのは想像に難くないですね。
リコード法書籍では、良質の睡眠を取る方法の1つとして、就寝前に「メラトニン」サプリメントで摂取すると良いとされている。
就寝前にメラトニンを飲んで眠ると、快眠とすっきりとした目覚めを経験できるとされている。
メラトニンをはじめて飲む時(就寝前)
脳が産生したものに匹敵する量(生理量):0.3~0.5mg
メラトニンが上記量では不十分だった場合
0.5mg~最大20mg(上限)の範囲で自分に適切だと思われる量。
但し、量が多すぎると、数時間しか眠って夜中に目が覚めてしまい、その後眠れなくなってしまう場合があるようなので要注意。(そのような場合には、用量を減らせばよいとの事。)
メラトニン休暇について
1週間に1日は使用を控える事。
これにより体自体がメラトニンを産生し続けるようにできるそうです。
メラトニン備考
・メラトニンは睡眠薬ではない為、鎮静効果はない。
トリプトファン(Trp)について
物思いに沈む等、心の中の問題を解決できず眠れそうにない時には、「就寝前」にトリプトファン(Trp)又は5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)を服用すると解消される可能性があるとの事。
但し、トリプトファン(Trp)又は5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)は抗うつ薬SSRI服用者は、重篤な副作用(セロトニン症候群)を引き起こす可能性がある為、摂取禁止とされている。
トリプトファンの服用量について
リコード法書籍によれば、トリプトファン(Trp)の場合は500mg、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)の場合は100mg~200mgが適切量とされている。
アルツハイマー病を40歳で発症し、回復したエレノアの例 P71
『睡眠が本当に改善したと気づいたのは、リコード法の手始めに、夜、メラトニン とマグネシウムを飲み始めた時でした。睡眠の最初の区切りが深く感じ、3、4時間続きました。(これまでより長くなりました)
途中、目が覚めても長くかからず、目が覚める回数が少ない夜もありました。
「いちいち疲れた」とはもう感じず、十分眠った時は気分爽快でした。』